平均アウトの求め方

パチンコ企業の営業本部勤務をしていた経験から多くの人が作成したエクセル集計帳票を目にする機会が有りました。
その中でよくある間違いが 「複数店舗の平均アウト」「4パチと1パチの平均アウト」の算出方法です。

有名ホールコンメーカの計数テキストでもこの「平均」の算出については、意外と説明がありません。
これが理解できていないと 台売・台粗・玉単価・玉利 の平均も正しく求める事が出来ません。

以下のような各店のアウト一覧があります。
全店のアウト平均にAVERAGE関数を使って算出していますが誤った算出方法です。

の算出方法を 均の平均 と言います。

別の例で考えてみましょう。
A学校 生徒    5名 算数 平均点 100点
B学校 生徒 250名 算数 平均点  10点
2校の算数の平均は、平均の平均 の算出方法では 55点です。
何かおかしいと感じます。
正しくは以下のように求めます。
(5名×100点+250名×10点)÷(5名+250名)=11.76点

パチンコのアウト平均算出の場合 分母である 営業日数と設置台数が異なるのでAVERAGEで求める事ができません。

正しい算出方法

AVERAGE算出方法ではアウトは 24,450 ですが、正しくは 28,014 となります。

どうしてお店にはホールコンピュータもある環境があるのに、この誤りに気付かないのでしょうか。

よく店舗では、店長が自分のデータ把握用にエクセルに日々のデータを入力している事があります。前文で「分母である 営業日数と設置台数が異なる為AVERAGEで求める事ができない」と書きましたが、分母である営業日数と設置台数 が同じであれば AVERAGE関数 でも問題がないのです。

店舗では設置台の変動がほとんどなく分母が同じなために、AVERAGEの値とホールコンので表示される値が一致して誤りに気付きにくくなると考えます。

月の途中で設置台の増減が発生する場合はAVERAGEでは算出できません。
日数20日 台数250 アウト30,000
日数10日 台数300 アウト35,000 の場合
(20日×250台×30,000+10日×300台×35,000)÷(20日×250台+10日×300台)=31,875
となります。

玉単価や玉粗利の平均を算出する場合も同じ要領です。

玉単価=総売上額÷総アウト
玉粗利=総粗利額÷総アウト

この計算方法を理解しないと正しい値が算出できません。
確実に理解して下さい。